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シネコンへ足を運んだ特撮怪獣マニアのみなさんから、史上最低等散々な評価を受けてる問題作『大怪獣のあとしまつ』ですが…その点についてはいまさら私なんぞが書かなくても、もう意見が出つくしてる感があるので置いといて、そもそもこの作品の発想の元となった怪獣たちの死体処理について考えてみたいと思いマッス

その前に特撮怪獣映画やドラマには、大まかに三つのケースがあって
1.怪獣が単独で出現し、人間社会を破壊する(初ゴジ、ガメラ、シン・ゴジラ等)
2.複数の怪獣が出現してバトルを繰り広げる(キンゴジ、モスゴジ、平成ガメラシリーズ等)
3.絶対的なパワーを持つ超人・ヒーローが現れて怪獣を退治する(ウルトラマンシリーズ等)

この3ケースで、特撮怪獣映画の90%はフォローできると思いマッス
怪獣映画(TVドラマ)は、「忠臣蔵」や「水戸黄門」のように、見え見えテッパンの展開がほとんどで、そこに絡む人間側のドラマや、特撮の完成度、キャラやメカの魅力で作品の完成度が決まると考えています。私的にはこのテッパンパターンを特撮怪獣映画(TVドラマ)の様式美と勝手に呼んでます~歌舞伎や能など日本の伝統芸能に近いものですねwww

「大怪獣のあとしまつ」「大怪獣東京に現る」は怪獣襲撃のその後や、直接怪獣被害に遭遇していない地域の人間模様を描く作品ですが、当然上記3パターンをベースにしてるドラマです。
今回の「大怪獣のあとしまつ」については、当初豪華キャストの劇場用映画だけに、てっきりパターン1に続く物語だと思っていました。東京駅で活動停止したシン・ゴジラをどう処理するかみたいな…ところがベースになってるのは以外にもパターン3だったんですよね~

私が許容できないのはただ一点…ネタバレしますが、ラスト光の超人が現れて、宇宙に死体を持って行ってお終いになるところです。主人公が実は光の超人だったんですねェ~これじゃあそれまでの登場人物たちのすったもんだはいったいなんだったのよという感じ…人間側のドラマ自体が、全く違う意味になってしまいます。
それまで不明だった怪獣の死亡原因も光の超人の攻撃の結果だと分かったし、これではたくさんの関わった人たちの徒労感だけしか残らないんですよねェ~最後に報われるのではなく、すべての苦労や努力が水泡に帰すというか、これではいくらコメディでも、可哀そすぎます。特務隊にも国防軍にも満足感も達成感もないと思います。トンビにアブラゲといった感じ…TVドラマならまだしも、豪華キャストの劇場公開映画で基本群像劇だけに、このオチは絶対よろしくないですゥ

さてさて前置きが長くなりましたが、はたして光の超人が倒した怪獣たちの死体が、いままでに人間社会や環境に悪影響を及ぼした事例があったかどうか検証してみました。光の超人とはもちろん初代ウルトラマンだと仮定します。

すると、怪獣の死体が原型をとどめたまま放置された事例は以外に少ないことが分ります。
知的生命体である宇宙人は除外するとして、スペシウム光線等の光線技で木っ端みじんに粉砕されるパターンが多いんですよね。ベムラーネロンガグビラアボラス…etc グリーンモンスのように炎上したり、バニラのように溶解して消滅するパターンもあります。
あとヒドラウーのように自ら幻のごとく消え去っていくもの、そして戦場が無人島や山奥なので、死体が残っても直接人間社会に影響が少ないと思われるケース…多々羅島やツイフォンがらみの日本アルプス…謎の街バラージの事件等がそうですね。ほとんど社会生活には影響ないでしょう。長期的にみれば、日本アルプスの事件なんかは雪解け後、河川や地下水の汚染が懸念されるかもしれませんけど…
最も、影響が大きいと思われるのは市街戦で倒されたケース…ゴモラは万博展示のはく製にされたみたいですが、テレスドンはそのまま放置されてたかも…ザラガスも同様のケースでしょうか…
ひょっとしたらテレスドンは悶絶してただけで、ジェロニモンが連れ去ったのかもしれませんね。
一番ヤバそうなのはぺスターかな…石油コンビナートで絶命しましたから~でもひょっとしたらコンビナート火災で引火してそのまま燃えつきたのかも~
ジラースも北山湖畔に放置されたままかなぁ…人口密集地ではないし、正当な恐竜の生き残りですからいったん埋葬して骨格標本にするという方法もありますが…
ゲスラは横浜港に沈んだままですね。そのまま放置しとくとガスが溜まって浮き上がり大爆発するかも~大型船で沖合に曳航するという方法がベストだと思いマッス
ラゴンも断崖から海に転落して(自分から飛び込んでいったようにも見えましたけど~)そのまま行方不明…? ひょっとしたら深海へ帰っていったのかもしれませんね。
ジャミラの場合は、ちゃんと母国に返して国葬にしないといけません。なんせ人類の進歩に貢献した人物ですから…R.I.P.
ゴルドンのように死体から金が多量に採取できたり、ケロニアの幼生のようによく燃えるので燃料の代わりに使われたり、稀に役に立った死体もあります。
あとは、シーボーズのように、ウルトラマンに宇宙空間(怪獣墓場)に送られたケースですね。
怪獣希望も怪獣墓場にいるのかなぁ~

そんなこんなで…希望のように、腐敗による早急な処理が必要な事例はほとんどなかったように思います。ただし、ウルトラマンの倒した怪獣は身長が40~60mくらいが大半ですが、希望は全長380mですから、体積にすると比べ物にならないくらい巨大かも~やっぱ人間の力で処理することはかなり困難なのかもしれませんね。特務隊がやってたのも死体処理そのものではなく、もっぱら腐敗ガスのガス抜きでしたから~「ウルトラマン」では、直接描かれてはいませんが、ひょっとしたら「パシフィックリム」のハンニバル・チャウや「怪獣8号」のモンスタースィーパー(株)のような怪獣処理業者がいたのかも~ダハハ

特撮怪獣映画はおじさんたちのファンタジーですから、現実的な事後処理について、あまりこだわる必要はないのかもしれませんね。でもシン・ゴジラが活動停止後、どう処理されたのかめっちゃ気になる今日この頃www