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APVでノルウェー製の一風変わった作品観ちゃいました。2012年制作のサスペンススリラー映画
「テール しっぽのある美女」デッス

犯罪現場の特殊清掃の仕事をするレオとエルビスは、人里離れた森の中にある一軒家の凄惨な殺人現場の清掃中、地下室で裸の若い女性を見つける。言葉を発せずおびえた様子の女は、そこに監禁されていたのだった。冷蔵庫に保管された尻尾、壁一面の資料。彼女は、北欧神話で語り継がれてきた伝説の生き物フルドラなのか?それともこれは人体実験なのか?レオとエルビスは、その部屋で衝撃の事実を目にする……

もちろん、「しっぽのある美女」はいかにも邦題らしいサブタイトルで、もともとのタイトルは「Tale(ターレ)」ノルウェー語の“テール(尻尾)”です~www
尺が75分しかないB級作品ですが、邦題から想像しちゃうようなファンタジーではなく、冒頭から主人公たちが殺人現場でゲロ吐いてるような凄惨なシーンから始まります。北欧映画らしい湿度の強い空気感が独特の雰囲気を醸し出しています。これはハリウッド映画にはない個性ですね。

前半の出演者は二人の清掃人と物言わぬ裸の若い女性だけ…なんか怪しい影が家の周辺を徘徊していますが正体は判りません。邦題では美女となっていますが、残念ながらそんなに美女じゃないですね~でもミステリアスなオーラを全身から放っています。尻尾はすでに切り取られてて、冷蔵庫の中に保存されています。見た目はもろ牛のテールかも~お尻に尻尾を切り取った生々しい傷があります。地下の陰湿な空気と、興廃した器具類が散乱した薄暗い実験室に長い間閉じ込められていたため、まるで野生動物のようで、スッポンポンですがセクシーさはほとんど感じませんですゥ~賞味期限の過ぎた腐ったカンヅメ貪り喰ってるし~二人の男は女にパンを与え、脅えていた女はだんだん二人に心を開いていきます。

そして終盤になってストーリーは急展開…謎の武装集団が侵入してきて、二人を拉致、ボスとおぼしき人物からフルドラの伝説を聞かされます。武装集団は女を捉えようとしますが、逆に反撃を受けて数人が殺され、一軒家はガス爆発で吹っ飛びます。そしてボスと思われる人物は、森の奥から現れた謎の尻尾のある怪物たちに襲われて惨殺されますが、二人はなぜか女に助けられ無事帰宅することができます。そしてガンを患っていたレオの体から不思議なことに病巣が消えていました。
ラスト…女は不思議な怪物たちとともに、森の奥深くへと去っていきます。

ダークファンタジーというには、かなりグロくて陰鬱な描写なので、好き嫌いの別れるところだとは思いますし、スケール的にはほんと小品な作品なんですが、北欧映画の特徴はよく表現されています。ハリウッド映画にはない空気感は、ある意味新鮮で面白いかも~とはいえグロいシーンも多々ありますから、よゐこ向けではありませんけど~
クライマックスに登場する怪物たちもやたらスリムで、生物感に乏しくCGのクオリティがチープなので、迫力や恐怖感がいまいち…それに大半が地下室の出来事で、場面転換もなくホラー映画としては少々盛り上がりに欠けるかも~冒頭の死体処理とかはけっこうグロいのに、そこから恐怖感が膨らんでいかないのが残念ですゥ~

でも、B級のホラー映画としては、米国のパッパラパーなおバカ作品よりはよっぽど面白いです。北欧の空気感はいいですねェ~ほんと深い森の奥にはこんな怪物が本当に棲んでそうな雰囲気がマジありますです~ダハハ

(1) 「テール しっぽのある美女」予告 - YouTube