A1K3XuTWPdS._AC_SL1500_ (333x470)
「戦神 香港大災難」と同じく、台湾製の特撮映画「ザラタン 大海の怪物」デッス
でもこちらはクラシックな1970年代の作品じゃなくて、2020年制作の最新VFXを駆使した海洋モンスターパニックムービーです~

元救難隊員のジエは、自らの身勝手な行動により隊長を死に追いやり、自責の念に苛まれていた。さらには妻が出産で娘を産んだのちに帰らぬ人となり、自暴自棄となり酒に溺れた生活を送っていた。しかし、ひとり娘を養うため一念発起したジエは、漁船の船長である義父に頼み込み漁師として海に出ることになる。しかし、船長に優遇されているジエに対し、船員たちは敵意の目を向けていた。その日は嵐により海は大荒れだった。漁に慣れないジエは船員たちと度々諍いを起こすが、一方で漁船を狙う巨大な影が海中から近づいていた……

閉鎖空間の船上で正体不明の怪物に襲われる海洋パニック映画は、以前何度かレビューしたことがありますが(「シー・トレマーズ」とか「シー・フィーバー 深海の怪物」とか…)、どれも脚本が平凡なうえVFXが甘くて、いまいちB級レベルの退屈な作品でした。資金が潤沢なハリウッドメジャーの作品ではありませんからこれで精いっぱいのところもあるんでしょうけど~ダハハ

さてさてこの作品は、台湾製の最新モンスター映画なんですが、VFXは一流のスタジオが手掛けたみたいで思いの外ハイレベルです。なんでクモ(見た目はカニみたい…)なのかはよく判りませんが、ほとんど実写シーンと違和感がありません。まさに巨大な怪物グモに襲われてるみたい…
o0500028115090930545
ただスケールがあまり大きくないので、まるで凶暴なタカアシガニが襲ってくる感じかも~
糸で人間を絡め取るので、やっぱクモなんでしょうが、そうなると海中に棲息してるのが不可解ですゥ…たぶんショッキラスと同類なのかも~ダハハ
それになんか病原体を持っているようで傷つけられると傷口から感染して、まるでゾンビのようになってしまいます。この辺は「シー・フィーバー」によく似ていますね。

クライマックスの船員たちとモンスターの激闘はけっこう迫力あるんですが、そこに行きつくまで人間模様が陰湿で無駄に長く、怪物が出現するまで時間が係るのにちょっと辟易してしまいます。
ドラマとアクションのバランスが悪いかも~もう少しエンタメがあってもいいように思いますゥ
それと天候が悪いのに、たまに映る海面に波一つないのがめっちゃ不自然かも~www

でもB級モンスター映画としては、使い古されたストーリーであることを除いては、中国本土の作品と比べてもそうそう見劣りしないけっこうスリリングな作品でした。
「グリード」「リバイアサン」みたいな、もう少し独創的なモンスターだったらもっと面白くなったと思うんですが、巨大グモではちょっと発想がプアーですねェ~
とにもかくにも、私的には60点くらいの次第点な作品でした。船に現れたのは実は幼体で、ラストに巨大な成体が出現して船を沈めてしまうといったような、ショッキングなストーリーだったらもっと面白かったかも~ダハハ