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アマプラでちょっと変わったモンスタームービー観ました。2014年制作のアメリカ映画…
「モンスター 変身する美女」デッス

父親に続けて母親を病気で亡くし、孤独となった青年エヴァン。さらにはケンカ沙汰を起こして仕事もクビになり、失意のどん底に突き落とされる。エヴァンはアメリカを飛び出し、家族で行くつもりだったイタリアへと向かう。南イタリアの海沿いの美しい街と風景に心癒される中、ミステリアスな美女ルイーズに出会い、一目で恋に落ちるエヴァン。エヴァンは、ルイーズのために農家に住み込みで働き始める。二人は恋人同士のような日々を過ごし、幸せな気持ちのエヴァンだったが、次第に体調を悪くしていくルイーズに突然振られてしまう。やがてエヴァンは、ルイーズには2000年以上も様々なモンスターに変身しながら生き続けているという恐ろしい秘密を知る……

傷心旅行で立ち寄った南イタリアの海沿いの街で偶然出会った美女が、実はモンスターだったというとんでもないお話です~でもホラー映画ではなく、ちょっと切ないラブロマンス映画です。
「モンスター 変身する美女」というめっちゃストレートな邦題ですが、原題は「SPRING」
シンプルに「春」ですね。確かに“春”とモンスターは結びつきませんが、ストーリー的には「春」でもよかったかも~春になると何かが変わるという暗示でしょうか…確かに彼女がモンスターになっちゃうんですけど~

アメリカ映画ですが、舞台は南イタリアの風光明媚な観光地です。母親を失った悲しみを癒すためその街を訪れた青年が、そこで出会った大学で遺伝学を専攻している女学生と恋に落ちます。
ところがその女学生は2000年前、ベスビアス火山の大噴火で噴出した火山灰に埋もれ消滅した町ポンペイで生まれ、男性と交わることにより自らの肉体を妊娠し、記憶を継承しながら生まれ変わりを繰り返す不死の身体をもったモンスターでした。
春が近くなると生まれ変わるため身体が変異し、薬で抑制しないと原初の生物へと先祖返りを起こし、いろいろな生物がごちゃ混ぜになったような醜い姿になってしまいます。
まるで「ジャイガンティス」に登場する侵略的外来種イアスみたい…

2000年もの間、ただ不死の生命を維持するためにだけ男と交わってきたんですが、青年エヴァンと出会い本当の愛に目覚め、不死を捨ててエヴァンとともに限りある命を生きることを選択するというお話でした。
ただ、なんで2000年前にそんなモンスターとして生まれてきたのかはいっさい説明がありません。本人から母親が同じく不死だったという告白があるだけ…生まれ変わるときになぜモンスターに変身してしまうのかも不明のままでしたです~

有名なハリウッド作品のように潤沢な制作費をつぎ込んだ大作ではありませんが、VFXはけっこうリアルです。生まれ変わる季節が近づくと本人の意思に関係なく変異が始るのですが、変身シーンはかなりグロくてズルグチョに近い状態です~物体Xやクトゥルフのイメージに近いかも~
彼女がそんな姿になっちゃても愛を貫こうとする主人公の行動に感動しますよ~普通なら一瞬で愛がさめて逃げ出しちゃうと思いますけどねェ…

生まれ変わるために、自分自身が自分を妊娠するという発想は斬新に感じました。漠然とした生まれ変わりではなく、遺伝子レベルで記憶も肉体も継承していくという発想はなんか納得できるような気がします。その時になぜ先祖返りを起こしモンスターに変貌しちゃうのかは謎ですけど~

小品ですが、けっこう胸キュンとなる面白い作品でした。誰もが邦題でモンスターパニック映画だと勘違いしそうですが、これはちょっと変わった青春ラブロマンス映画です。ただし恋人といっしょに観る作品ではありませんね。なんせ彼女がズルグチョになってしまいますから~ダハハ