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もろくはかないギヤマンの
赤いワインのほろにがさ
西洋館の窓辺から
むせぶがごときしのびなき…


先日レビューした鰐淵晴子さんのコンセプトアルバム「らしゃめん」をモチーフにして、1977年に公開された東映配給の同名映画デッス

明治6年、没落士族の娘・神保雪は金貸しの谷村伝兵ヱの借金のカタにアメリカ公使ロングの洋妾として身売りする。時が経ち、いつしかお雪はロングに身も心も開いていったが、彼に突然帰国の命令が届く。新橋の遊郭に身を沈めたお雪の前にかつての許婚片桐数馬が現れる。数馬は攘夷運動を捨て、西洋医学を学ぶ学生になっていた。西洋医学を学ぶには膨大な資金が必要で、身を隠したお雪は、篤志家からの寄付という名目でひそかに資金を渡していた。そんな中、お雪の身体はゆっくりと確実に病魔に蝕まれていく。立派な医者となってドイツから帰国した数馬は篤志家の正体がお雪と知り愕然とする……

数奇な運命に翻弄される女性の悲哀を描く文芸作品ような作風で、決してタイトルから連想しそうなエロいお話ではありません。先にリリースされたアルバムがモチーフになっていて、アルバムの楽曲がサウンドトラックとして使用されていますが、ストーリーは若干違っていました。
でもどちらのお話も救いようのない悲しい女性の物語であることには違いありませんです~
ただいずれにせよ本来の鰐淵さんのイメージとは少々雰囲気が違っている作品のように思います。
なんか鰐淵さんって魔性の女的なちょっとデンジャラスなイメージがありますから~ダハハ

時代考証的に少々不自然なところもありますが、当時の作品としては平均的なレベルかなぁ~
監督がカルト映画「徳川女刑罰絵巻  牛裂きの刑」の奇才牧口雄二さんですが、そう強烈なインパクトのある画作りではなく、鰐淵さんの妖艶な魅力を目いっぱいフューチャーした悲運の女性像を淡々と描いています。ちなみにこの映画が牧口監督最後の作品だそうです。
尺が70分余りと短いので、内容的にはシンプルですが、明治初期、文明開化の陰に隠れてこんな悲しい女性たちの運命があったことは、ちゃんと歴史上の事実として記録に残しておかなければいけない事柄だと思います。オープニングのナレーションで語られる羅紗緬(らしゃめん)という言葉の由来はインパクトありましたです~

余談ですが、楽曲発売が先で、そのイメージをモチーフにして映画が後に制作されるというプロセスは、昭和30年代、歌謡曲のヒットに合わせて、歌ってる歌手が主演の映画が制作されていたパターンとよく似ていますね。黛ジュンの「天使の誘惑」とか橋幸夫の「高原のお嬢さん」とか…
小学生の頃、怪獣映画と二本立てでよく観てた記憶があります~デヘヘ

鰐淵晴子/死んでもいい
https://www.youtube.com/watch?v=VXCu0j9C7T0