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忘却の棚からひとつかみ…前回の「天空人」に続いて日本のROCK黎明期のアルバムレビュー
1969年リリースの 内田裕也とザ・フラワーズ ゆいいつのアルバム「CHALLENGE!」デッス 

01. ふたりだけで
02. イントルーダー
03. サマータイム
04. うれしい気持
05. グリージー・ハート
06. ヘイジョー
07. ホワイト・ルーム
08. 左足の男:インストウルメンタル
09. 心のカケラ

10. ストーン・フリー

1960年代後半から70年代にかけて、若者たちの間で一世を風靡したグループサウンズ…
ザ・ビートルズ来日によって全盛期を向かえますが、その後だんだんと衰退し、70年代に入ると新たなムーブメントとして吉田拓郎や井上陽水といったフォークソングが台頭…
その裏で、はっぴいえんど頭脳警察ストロベリー・パスといったニューロックのバンドが次々と生まれては消えていきました。

その中にあって1967年に結成された 内田裕也とザ・フラワーズ は、当時カテゴリーとしてはGSでしたが、その後1970年に フラワー・トラヴェリン・バンド と改名し、本格的な欧米のアートロックやサイケデリックロックにチャレンジした日本ROCK史に残る伝説的バンドに変貌します。

内田裕也氏というと樹木希林さんのダンナで、晩年の怪しげなロケンローラーのイメージが強烈ですが、日本のROCKの歴史を語る上では最重要人物のひとりです~
当時バンドのリーダーではありましたが、むしろ中心で活動するのではなく、プロデュースやバックコーラス、MC等の裏方として活動してたみたいです。F.T.Bになると完全にプロデューサーという立場になりますね。

今改めて聴いてみるとサウンド的にはシンプルでブルージー、ほとんどが欧米のナンバーのカバーというちょっとボリューム的に苦しいアルバムですが、日本のジャニス・ジョップリンと言われた麻生レミさんのソウルフルなVo.がステキです。ジョー山中(Vo.)や石間秀樹(G)はまだ参加してませんから、F.T.Bのサウンドスタイルとは全く別物です~

ジャケット写真は全員すっぽんぽんで、当時としては発禁モノのきわどいアルバムだったのでは…
F.T.Bの1stアルバム「エニウェア」のジャケットもメンバー全員が素っ裸でバイク乗ってる写真ですから、内田氏はそうとう裸好きだったのかも~ダハハ

ちなみにこのCDは、米国製のリミックス盤ですから幾分サウンドはクリアになってると思いますが、いかんせん時代が古いだけにヘドバンにはちょっと無理ですねェ~
フラワー・トラヴェリン・バンドの前身として記録に残しておくべき貴重なアルバムだとは思いますけど…

アルバムの曲はほとんどが欧米のROCKのカバーなので、シングル盤でリリースしためっちゃGSな「ラスト・チャンス」聴いてみてね