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いつもここでレビューする作品はクライ・コワイ・グロイのホラー映画が圧倒的に多いので、今回はちょっと異色な特撮怪獣オヤジが観るには世代ギャップを痛感するアイドル主演映画などwww
2023年春に公開された、目黒蓮くん初主演の東宝作品「わたしの幸せな結婚」デッス
タイトルもなんか熟年特撮オヤジには縁のないひびきですねェ~www
原作は顎木あくみさんのオンライン小説で書籍版、コミック、アニメ、舞台そしてこの実写映画といろいろなメディアで展開してるHIT作品なんだそうです。

時代は近代日本。古来から鬼、妖などと呼ばれ人に害をなす異形のものを退治するため、歴史の影で超常的な力を持つ異能者が生まれる特異な家系が連綿と続いてきた。異能の家系斎森家の長女の美世は異能の才がなく、美世が2歳の時母親が亡くなり父親が再婚、異能を持つ異母妹の香耶が生まれたことから美世の居場所はなくなる。父親から見放され、継母と香耶から虐げられ、使用人以下の扱いを受けながら日々耐え忍び19歳になった美世が命じられたのは、異能の名家で美しくも冷酷な軍人・久堂清霞との政略結婚だった。清霞は美世を冷たくあしらう。しかし逃げ帰る場所さえもない美世は久堂家で過ごすうちに、清霞が悪評通りの人物ではないことに気づいていく。そして清霞もまた、これまでの婚約者たちとは違うものを美世に感じ、いつしか互いに心を通わせ、それぞれが抱いていた孤独が溶けていく。しかしその頃帝都では、不穏な災いが次々と人々を襲い始めていた……

アイドル映画といっても、怪獣オヤジ的にはサイキックアクションファンタジーラブロマンスムービーと言ったなんかカオス的なイメージ作品でしたです~www
薄幸のヒロイン斎森美世を演じるのが今田美桜さん、その婚約者で異能者の集団:対異特殊部隊の隊長を努める久堂家の当主、清霞が大人気のアイドル目黒蓮君デッス
時代は文明開化期の日本みたいですが、時代考証とかはけっこうアバウトで、帝都の街並み等のCG表現もけっこうSFっぽい感じだったりします。その辺は実写映画ならではのアレンジですね。

実は最初観始めたのはアニメの方で、これが思いの外面白く、けっこうはまっちゃって実写版まで興味がわいちゃったしだいですwww
ストーリーはアニメの第1シーズンとほぼ同じなんですが、アニメは13話なので内容的には断然アニメの方が充実してます。ただ序盤から継母と異母妹による壮絶ないじめがけっこう強烈で、耐え忍ぶヒロインがめっちゃ可哀そうで、気持ちがザワザワしてしまいます。心の支えだった恋人は妹に略奪されるし、毎日のように折檻されて暗い土蔵に閉じ込められたり、ろくな食事も与えてくれません…その悲惨な描写は、尺の関係もあって実写版ではちょっと淡泊だったかも~

とはいえ物語の軸となるのは、古来より異能者たちの魂を封じ込めた奥都城と呼ばれる霊廟から怨霊が蘇り、異形の鬼となって帝都に厄災をもたらすお話です。前半の展開はほぼほぼアニメと同じなんですが、クライマックスは大きく違っています。
アニメでは鬼と呼ばれる異形が大挙出現し、異能部隊がそれを討伐、鬼から受けた傷が元で昏睡状態となった清霞を救うため、夢見の異能が覚醒した美世が、清霞の夢の中に入って助け出すというストーリーですが、実写版では奥都城の蟲に憑りつかれた兵士と異能部隊が、本部の中でドンパチ白兵戦というものに大きく変更されていました。
これだと美世のせっかく覚醒した異能力があまり発揮できないと思うんですけど~www
怪獣ジジイとしてはやっぱ巨大な異形の鬼の出現を期待してたんですが、まあこれはこれで凡庸ですけど、お話としては成立していました。

ただ問題はシナリオというよりもキャスティングかも~
アニメの二人はこんなイメージなんですが…
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実写版だとこんな感じに…
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蓮くんの久堂清霞の再現度は、なかなかクールで次第点だと思うんですが、美世役の今田美桜さんはあまりにも健康的なお嬢さんで、小さい頃から壮絶な虐待を受けていたようにはとても見えませんです~薄幸の美少女というイメージではありませんねェ~
アニメでは幼少期からの生い立ちがけっこう重要なファクターなんですが、実写版ではその時代が比較的アッサリ表現されてるだけなので、美世のキャラクターがアニメのように十分表現されていない印象を持ちましたですゥ~美桜さんは宝くじ兄妹の明るく活発で現代的なイメージが強くて、美世の古風で清楚でありながら過酷な過去をもつ負のイメージが若干観客に伝わりにくいかも~
「ゴジラ-1.0」の浜辺美波さんの雰囲気がより近いでしょうかねェ~

その他、斎森家や辰石家の当主も少々貫禄不足かも…継母役が山口紗弥加さんというのは時の流れを感じますね。帝役の石橋蓮司さんや、昨年鬼籍に入られた火野正平さん演じる、薄刃家当主鶴木義浪はもちろん存在感ばつぐんでしたけど~

とかなんとか…サイキックアクションムービーとしてはいまいちでしたが、ファンタジーラブロマンスのアイドル映画としてはまあまあ平均点なのかも~
評価もアニメの実写化としてはそこそこ高かったみたいですね。
アニメは現在第2シーズンが始まってるので、毎回楽しみに観てますwww
やっぱアニメの美世の清楚な慎ましさと従順さには、昭和オヤジはキュンときますねェ~
今どきの若者たちにはちょっと理解できないと思いますけど~ダハハ